老後も田舎で暮らす

思いついたことをつらつらと

介護の世界を垣間見たはなし その1

両親健在で今のところは介護は不要。

訳あって親の介護の前に叔父の介護事情に関わることになった。

その時の話をしようと思う。

もう叔父は亡くなったので介護事情からは解放されたものの、

叔父の介護に関わることで自分の老後のことを考える大きなきっかけになった。

叔父は独身で子供がいなかった。

久々に会った叔父は認知症になってた。

なんなら私は実家の近所のおじさんの方が付き合いあるしというくらいで、

叔父とは付き合いがないといっても過言でない薄い付き合いだったので、

関わり合いにはなりたくなかった。

いやもうだって、私は姪。

生活保護の扶養照会だって3親等までだし。

かわいがってもらってたならまだしも、ほぼ知らないおじいさんの世話を焼くなんてまっぴらごめんだった。

でも、見ないふりができない両親。

自分たちだけではどうしようもないって理解してるから、直接は私には頼んでこない。

ただ、両親の間で叔父の件で言い争いをしてる雰囲気をばんばん感じさせてきた。

結局、私が折れた。

やりますよ。やればいいんでしょう。

 

当時、叔父は知人の世話でグループホームに入所していた。

その知人が叔父の通帳の管理もしていた。

グループホームの叔父の部屋にある服はどこで買ってきたんだというような

サイズの合わないもの、よれよれの服が置いてあった。

定年までは大都市でずっと仕事をしてきて、定年後に田舎に戻ってきた叔父は

少なくともこの田舎の介護費用を賄えるほどには年金はもらっていたはずだった。

なのに、叔父の知人からはお金がありませんと言われ続けていたのだ。

両親がこの知人に疑義の念をいだいたとしても不思議はない。

実際に私も不思議に思ってたし。

ただ、この知人が叔父が亡くなるまで面倒をみますといわれるなら、

自分の懐が痛むわけでもなし、片目をつぶって知らぬふりでもいいと思っていたのだ。