「Tick, Tick... Boom! チック、チック…ブーン!」を見た。
ネットフリックスで配信中の「Tick, Tick... Boom! チック、チック…ブーン!」をみた。
レントが有名な作曲家のジョナサン・ラーソンの自伝的ミュージカル作品。
レントは映画化されているので知っている人も多いと思う。
性的マイノリティやHIV、ドラッグを扱った作品だが、扱われている曲、ひとつひとつが素晴らしく、レントは私の大好きなミュージカルの一つ。
映画の公開当時、知り合いに「レントってどう思う?」って聞いた時、「あんなのみるものじゃない。あなたもみない方がいいよ」って言われて、この人とは価値観が違うと思った覚えがある。
つまらない先入観を持って、素晴らしいものを見逃すなんてもったいない。
ジョナサン・ラーソンはレントのオフ・ブロードウェイ公演初日に35歳の若さでこの世を去って、その後の成功をみることができなかった悲しい人だと知っていた。チック、チック…ブーン!の中で彼の30を目前にしても、くすぶり続ける日々をみたら泣く。貧乏暮らしでもミュージカルへの愛を断ち切ることができない彼。彼の大親友や彼女のこと、作品を作り上げたジョナサン・ラーソンの背景をこの作品でみるにつけ、この時代を経てレントが世に出ることになるのかと感慨深い。
30歳の誕生日を前に30/90と歌っていた彼がこんなに早く逝くとは本人も思っていなかったはず。
あの誕生日プレゼントは反則だ。
思わずぶわっと涙がこぼれた。
ミュージカルへの彼の思いがあふれているこの「チック、チック…ブーン!」はみるべき作品のひとつ。