老後も田舎で暮らす

思いついたことをつらつらと

姪や甥が介護にかかわる前に考えること。

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伯父のお世話係をすることになった背景には伯父が置かれている状況が父母の喧嘩の原因となっていたことが大きな原因だが、私の中で認知症の伯父の姿が将来の自分かもしれないという思いがあったことも否めない。

独り身の私がいくら認知症になりたくないと思っていても、こればかりはいつどうなるかわからないのだ。自分がこんな状況になったらと思うと哀れだった。

自分の気持ちとしては、関わり合いになってはいけない気持ちが大きかったのだが、結局、母への思いと伯父に対する同情心に負けた。

 

当初は10年くらい伯父が存命するつもりでいたが、予想以上に早く伯父から解放された。正直、助かった。

 

終わりがみえない介護にかかわることを軽々に引き受けたりしてはいけない

被介護者が亡くなって終わりではない。

相続の手続きが完了するまで終わりはこない。

 

私が伯父の世話係をすることになった時点で、母は伯父が亡くなった場合には相続放棄をすることに決めていたが、相続人が全員相続放棄した後、相続財産管理人の選定の申請、相続財産管理人への引き継ぎまでと伯父が亡くなった後も仕事は続く。

 

幸い伯父は母が元気なうちに他界した。

母がいたからこそ、私は頑張れたと思う。

世話係をやると決めると決心した時には、伯父か私が亡くなるまでは伯父の面倒をみなければいけないという気持ちだったが、予想以上に大変だった。

お金の心配もあったし、なにより認知症の問題行動に頭を痛めた。

相続放棄を念頭に置いて動いていたから、母には伯父の面会以外には関わらせないようにしていたが、伯父への怒りや愚痴は母と共有することで気持ちを落ち着けた。

一銭にもならないとはいえ、仕事だと思ってやっていたが、ほぼ毎週末に片道一時間かけて、面会に行って、おやつを食べさせて帰ってくる生活で伯父の機嫌が悪いとげんなりした。

仲良くしていたわけでもない伯父に全く思いれはなかったのだから、同情心もいつまでも続かない。

介護施設でこんな状態の老人と付き合うなんて、仕事といえども職員の人たちには頭が下がる思いがした。

家で介護をされている方々は筆舌に尽くしがたい苦労をされていると思う。

 

一時の気の迷い(同情心)が自分の生活に及ぼす影響は大きい。

 

今の私だったら、直系親族の以外の親族の介護にかかわることになったら、まずは回避できる方法がないか考える。

回避できないとなったら、自分だけ(自分の家族だけ)がかかわるのではなく、可能な限り関係親族の数を増やして自分の負担を減らす。

実際にかかわることができない親族にも情報を共有して、被介護者の状態を把握しておいてもらう。せめて、愚痴くらいは聞いてもらいたい。

 

将来、被介護者になる立場としては、できれば放置せずに世話をしてもらいたい気持ちはある。あるが、同情の気持ちだけではやれないと思う。