老後も田舎で暮らす

思いついたことをつらつらと

認知症老人、精神科の受診がきまる。

叔父がグループホーム問題行動を起こしていた時の話だ。

グループホーム契約の内科医師の処方で安定剤は服用していたけれど、

それでも問題行動は改善しなかった。

グループホーム職員は叔父の問題行動を私たちに逐一報告し続けるけれど、すこしでも叔父が落ち着く可能性があるなら精神科を受診したい旨をグループホーム職員に伝えてもなかなか受診がかなわなかった。

何度も何度も言い続けてやっと受診ができるようになる。

 

私はグループホームにとって叔父の問題行動が困ると言われるなら、

なぜ受診が叶わないのか不思議でならなかった。

受診とともに入院ができるなら入院をしたい旨を伝えていたので、

多少の時間がかかるのは仕方ないにしても、病院への連絡さえしてもらえないってどうなんだろうと不満だった。

施設契約の内科の先生の意向だったんだろうか。

問題行動の報告だけで対処方法の提案もなく、こちらが精神科の受診を希望しても

その提案には乗らない、もう八方ふさがりだった。

この頃にはもうこのグループホームに対して不信感しか抱いていなかったので、病院の入院をきっかけにグループホームを退所させようと決心していた。

一刻もはやく病院に連れて行きたかった。

 

受診の予約の連絡がきて、病院へ身内が同行がすることが決まり、

やっと一歩先進と思いきや、グループホームから連絡なしにドタキャンされる。

今でも腹がたつけど、同行するために仕事も融通つけていたにもかかわらず、

ドタキャンってなんだろう。

事前にグループホームからは予約日しか連絡がなかったから、当日になっても

受診時間の連絡がなく、しびれを切らしてグループホームに連絡したら、

先生がその曜日はいないので行けませんだと。

その日ではなく、その曜日だから。

事前にわかってたなら、連絡しろよ。

受診についてはグループホームの一般職員だけではなく、施設長とも話をしていたので、グループホームとしての対応としてあり得ないと思った。

腹立ちを抑えて、改めて受信日、時間の連絡をしてもらうように伝える。

 

やっと、やっと受診が叶った日。

グループホームを訪ねると、叔父は部屋にポツン。

着替えもさせてなかった。

下着はおしっこで黄色く変色したまま。

もうあり得ない。

着替えさせて、病院を受診。

入院手続きを済ませて、病院を後にする。

少しだけ後追いのような行動があったが、看護師さんが上手く気を逸らしてくれた。

 

私は精神科は専門科の一つで餅は餅屋の感覚だけど、母にとっては兄が精神科を受診することはハードルが高かったみたいだ。

母は実際に病院に同行して、明るい室内でしかも叔父と同じような認知症と思われる老人であふれている様をみて、安心したようだ。

そうはいっても、母にとって精神科という響きは良いものではないようで、

できることなら精神科は避けたかったといわれた。

もし、認知症の老人をかかえている家族の人で精神科へ抵抗感がある人がいるなら、そんな心配は杞憂だと。

少なくとも私はそう思った。

心配ならまずは自分で病院を訪問してみたらいい。

実際の精神科は入退室のドアをがっちり管理されている以外はいたって普通の院内だった。

普通でそして驚くほど老人であふれていた。

もちろん閉鎖病棟といわれるところは違うだろうけど。